9.11関連がんで巡査死亡 「プライド・パレード」での人気者

 14日付のPIX11によると、2015年の「プライド・パレード」で参加者とダンスを踊っていた姿がソーシャルメディアで広がり有名になったニューヨーク市警察(NYPD)の警官が12日、亡くなっていたことが分かった。原因は2001年の9.11米同時多発テロで出動したことで患ったがんだったという。
 ロングアイランドのベスページに住んでいた勤続17年のマイケル・ハンス巡査(44)は、9.11でワールド・トレードセンターの崩壊現場に出動しバケツリレーに参加した。性的少数者(LGBT)が参加する同パレードで15年、参加者の男性とマイケル・ジャクソンの曲「今夜はドント・ストップ」に合わせて制服姿で踊りを披露し、気さくで親しみのある警官だとして一躍人気者になった。
 昨年11月、脳に悪性腫瘍があることが判明。そのため治療を受けていたが、がんは肺や肝臓などにも転移し、10歳と12歳の娘たちを残して帰らぬ人となった。多くのニューヨーカーに慕われ、インターネットを通じた治療費の寄付金は1万9千ドル(約215万円)にも上ったという。
 16と17日に地元の葬儀場で通夜が行われ、18日にはカトリック教会の墓地に埋葬される。

Youtubeに投稿されたハンス巡査とパレード参加者の姿

Youtubeに投稿されたハンス巡査とパレード参加者の姿