16日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨーク市議会議員選挙に、マンハッタン区アッパーウエストサイドから心と体の性が異なるトランスジェンダーのメル・ウェイモア氏が立候補することが同日までに分かった。同氏が当選すれば、市議会で初めてトランスジェンダーの議員が誕生することになる。
「トランプ大統領の政策によって社会が保守的な方向に向かっていく危機感を持ち始め、自分が立ち上がらなくてはと思ったのが立候補のきっかけ」と話す同氏は2013年にも同選挙に出馬したが、その際は現職のヘレン・ローゼントール氏に次ぐ2位に終わった。しかし、「社会が閉鎖的になり、多くの人が疎外されていると感じる今だからこそ、ともに助け合い、全ての人を受け入れる包括的な街づくりを目指していく必要がある」と呼び掛け、「それをこの地域で実行していくためにも議員になりたい」と情熱的に語る。
同氏はニューヨーク州内に住むトランスジェンダーの権利を守る団体にも所属しているため、トランスジェンダーや性的マイノリティーの権利保護の面が注目されがちだが、住宅問題や中小企業を守るための政策などにも取り組んでいく計画だと話している。