黒人への憎しみが動機 ホームレス殺害犯が自首

 22日付のニューヨーク・タイムズによると、マンハッタン区の路上で今週ホームレスの黒人男性が刃物で刺され殺害された事件で、陸軍退役軍人の男が同日出頭したことが分かった。
 同区南部刑事司令官のウィリアム・オブリ氏がニューヨーク市警察(NYPD)本部で行った記者会見によると、ホームレスシェルターで暮らすティモシー・コフマンさん=当時(66)=は事件当日の午後11時15分ごろ、胸部と背中から血を流し、警察署へ助けを求めた後、死亡した。
 22日の午前12時すぎ、メリーランド州ボルチモア市のジェームス・ハリス・ジャクソン被告(28)は同区のタイムズスクエア署に出頭し、コフマンさんの殺害を認めた。殺害の動機は長年鬱積した黒人に対する憎しみであり、黒人ならば誰でもよく、犯行後に市内で黒人を殺したという声明を発表するつもりだったという。
 被告は、犯行に使われた18インチの刃が付いた26インチ(約71センチメートル)の刃物を捨てた場所を自供するなど、捜査には協力的だった。被告は、第2級殺人罪で起訴されたが、NYPDはヘイトクライム(憎悪犯罪)に分類し、より重い厳罰を求めている。