豪邸税の法案可決を NY市長が呼び掛け

 ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は23日、マンハッタン区パーク街432番地の高級コンドミニアム前で、市の高級住宅の不動産取引に豪邸(マンション)税を課税する法案を早急に可決するよう、ニューヨーク州議会に呼び掛けた。
 州議会に提案された後に未決状態の同法案は、販売価格が200万ドル(約2億2200万円)を超える高級住宅の販売に2.5%のマンション税を課税し、その税収を州下院議会とデ・ブラシオ市長室とが共同で始めた高齢者家賃補助計画の運営に充てるもの。同法案が可決されていれば、会見場所となったコンドミニアム62戸の2015年12月以降の販売による税収で、3020万ドル(約33億5600万円)を生み出したはずという。
 調査によると、可決後、新会計年度の4500件の不動産取引が課税対象となって約3億3600万ドル(約370億円)の税収が生み出され、年収5万ドル(約560万円)以下の62歳以上の高齢者2万5千人に、月額最高1300ドルの家賃補助が実現できる計算。市長は、「連邦政府は富裕層の税金削減を推し進めているが、われわれはこれに立ち向かわねばならない」と訴えた。

同日、市内のシニアセンターを訪れマンション税について説明する市長(photo: Michael Appleton/Mayoral Photography Office)

同日、市内のシニアセンターを訪れマンション税について説明する市長(photo: Michael Appleton/Mayoral Photography Office)