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共同通信
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今年も夜明け前から、慰霊碑の前に祈りをささげる人々の列が続いた。車いすで訪れた高齢者や幼い子を連れた若い夫婦、外国人観光客。原爆投下から79年となった6日、広島市中区の平和記念公園では多くの人が静かに手を合わせた。「早く戦争がなくなってほしい」。今も続く世界の戦場へ平和が届くことを願う人もいた。
広島市西区の中原里枝さん(80)は1歳の時に被爆。3歳で母親を原爆症で亡くした。「(戦後に)父は被爆のことを一切話さなかった。当時は差別もあり、つらかっただろう」と振り返る。自身も高齢となり「いつまで来られるか分からないが、見守ってくださいと祈った」と話した。