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共同通信
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【ワシントン共同】11月に離任する意向を周囲に示したエマニュエル駐日米大使は、オバマ元大統領やバイデン大統領との関係の近さから強い影響力を誇り、日米関係の発展に寄与した。一方で政治的なパフォーマンスが目立つとの指摘もあり、数々の物議を醸した。評価は割れる。
クリントン政権で大統領補佐官や大統領顧問を務め、下院議員を経て、オバマ政権ではホワイトハウスを取り仕切る大統領首席補佐官として活躍。民主党政権で要職を歴任した大物だ。
豪腕だがかつてライバルの自宅に「君との仕事はひどいものだった」との手紙と一緒に魚の死骸を送りつけた激しい気性で知られる。
最近も長崎市が9日の「原爆の日」に主催した平和式典にイスラエルを招待しなかったことを理由に式典をボイコット。原爆投下の当事国を代表する大使として、こうした振る舞いが適切なのかと疑問視する見方もあった。
だが日米同盟発展に尽力したのも事実。日米韓3カ国首脳会談の定例化に向けても奔走し、中国をにらんでインド太平洋地域で友好・同盟国との関係構築に努めた。