ロックフェラーセンターが変身 今や「トレンディースポット」に

 

ロックフェラーセンターが変身

今や「トレンディースポット」に

観光客でにぎわうロックフェラーセンターのチャネルガーデン(22日午後)photo: Miyu Nagata
ミッドタウンのロックフェラーセンターが「ビジネススペース」だけというイメージを返上し、「トレンディースポット」に変身して成功している。話題のレストランなどを次々にオープンさせた。ウォール・ストリート・ジャーナルが20日、伝えた。
 
「環境はメッセージ」と話すのは、同センターを共同所有するティッシュマン・スパイヤーのロブ・スパイヤーCEO。「メッセージは『ロックフェラーセンターは生まれ変わる』だ」と続ける。同氏は、月曜から金曜までだけの場所を超えるスポットにすることに腐心。トライベッカの人気フレンチレストラン「Frenchette」に働きかけ、姉妹店「Le Rock」をオープンさせた。さらに2021年にはイタリアンレストラン「Jupiter」を、22年にはカクテルバー「Pebble Bar」を開業させている。
 
Pebble Barを経営するのはダウンタウンを中心にビジネスを展開するオーセンティックホスピタリティー。ロックフェラーセンター内にはブティック「Hill House Home」や独立系書店「McNally Jackson」も出店している。ショッピングに関しては、21年にブルックリン区ウィリアムズバーグから移転したレコード店「Rough Trade」もある。

26年にはNBCの「Today Show」スタジオの上にホテルもできる。130室の「Little Nell Hotel」で、コロラド州アスペンにある高級ホテルの系列だ。ティッシュマン・スパイヤーも「Top of the Rock」のアトラクションをアップグレードするなど3億ドルを超える投資を行った。テレワークの普及がネックとは言うものの、オフィスの占有率は93%。コロナ前の70%までに回復している。

同社がロックフェラーセンターを買収したのは1996年。99年にはオークションハウス「クリスティーズ」の誘致に成功して注目を集めた。それから25年。クリスティーズは最近、引越し、または自社ビル建設の計画を変更してリース契約を更新した。「レストランが顧客に好評」というのがその理由。ロックフェラーセンターの変身が功を奏したといえよう。

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