地下鉄で幼児誘拐未遂 「女の子欲しい」と叫ぶ

 ブルックリン区を走行中の地下鉄J線車両内で9日午後11時ごろ、男が女児を誘拐する事件が発生した。4カ月になる女児、バービーちゃんの母親や通りかかった乗客が阻止し未遂に終わったが、ニューヨーク市警察(NYPD)は逃走しようと下車したアラバマアベニュー駅で男を逮捕した。
 逮捕されたのは、ラファエル・マルティネス容疑者(30)。ABC7の取材によると、同容疑者には違法薬物の所持などで逮捕歴があり、不審な行動が目撃されていたという。NYPDは取材で、「逮捕時、容疑者はスペイン語で女児が欲しいなどと叫んでいた」と述べた。

ジャマイカ方面行きの地下鉄J ・Z線は、A・C・L線と連結するブロード ウェージャンクション駅過ぎると、乗客が少なくなる (photo: Mtattrain)

ジャマイカ方面行きの地下鉄J ・Z線は、A・C・L線と連結するブロード
ウェージャンクション駅過ぎると、乗客が少なくなる (photo: Mtattrain)

「子どもを連れて深夜に乗らない」
 ABC7の取材に答えた、バービーちゃん(4カ月)の母親ウバリーナ・ピーニャさん(21)は、バービーちゃんのいとこ(3)と電車に乗り、容疑者が突如ベビーカーからバービーちゃんを抱き上げようとするまで、話しかけてきた容疑者に不審感は抱かなかったという。
 ピーニャさんは容疑者ともみ合いになった際に手助けした2人のソマリア人乗客に感謝し、「バービーを連れては、これからは深夜に電車に乗らない」と話した。