台風10号、大雨に厳重警戒

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共同通信
大雨により冠水した岐阜県大垣市内=31日午後3時56分

 台風10号は31日、紀伊半島沖を東寄りに進んだ。暖かく湿った空気の流入も影響し、太平洋側を中心に記録的大雨となり、三重県で線状降水帯が発生。岐阜県池田町で杭瀬川が氾濫した。気象庁は9月1日にかけて、関東甲信や東海で、線状降水帯が発生する恐れがあると予測。台風は2日にかけて熱帯低気圧に変わる見通しだが、大雨による土砂災害や浸水、河川の増水・氾濫に厳重警戒が必要だ。東海道新幹線など交通機関の乱れも続く。

 これまでの総務省消防庁や自治体のまとめによると、愛知県蒲郡市の土砂崩れで3人、徳島県上板町の住宅下敷きで1人、佐賀県鹿島市で転倒した1人、福岡県築上町の増水した川で1人の計6人の死亡が確認された。鹿児島市で1人が行方不明で、見つかった遺体と関連を調べている。

 東海道新幹線の三島―名古屋間は8月31日と9月1日、ともに終日運休。2日以降も運休や、長時間の見合わせが出る可能性がある。山陽新幹線は8月31日、9月1日とも本数を減らして運行。九州新幹線は8月31日始発から運転を再開した。

氾濫が発生した、三重県多気町の佐奈川のライブカメラ画像=31日午後(国交省提供)