【17日付CNBC】トランプ政権の米国家経済会議(NEC)委員長で経済担当大統領補佐官を務めるゲイリー・コーン氏(56)は、より穏健で企業寄りの経済政策を進め、同政権を穏健路線に導いている。民主党員で金融大手ゴールドマンサックスの社長兼最高執行責任者(COO)を務めた同氏は、大統領選には参加せず、トランプ氏が大統領に選ばれた後に知り合った。
大統領は同氏を、「わが政権の天才のうちの1人」と呼んでいる。関係者らによると、同氏は政権内で存在感を高め、大統領首席戦略官のスティーブン・バノン氏よりも優位な立場に立っているとされる。同氏は、政権と財界幹部との重要な橋渡し役を担っている他、税制改革やインフラ整備計画、規制緩和などを最優先事項に掲げた国内政策の推進も主導している。
コーン氏の長年の友人によると、同氏は税制改革に焦点を当て、同改革案の年内可決を目指しているという。保守派の間からは、コーン氏が必要以上に複雑化された税制改革を進めることを懸念する声や、中間層と低所得層向けの税制優遇措置は、企業と起業家に的を絞った減税ほど経済成長の面での効果が期待できないとする意見も出ている。