【18日付ニューヨークタイムズ】マンハッタン区高位裁判所は18日、1979年に同区ソーホーで起きたエタン・パッツ君=当時(6)=失踪事件に関与した疑いで、誘拐および殺人の罪で有罪判決を受けたペドロ・ヘルナンデス元被告(56)に、25年から無期の実刑判決を言い渡した。
2年にわたり行われた裁判の1回目では、陪審団による評決不能に終わり、5カ月に及ぶ2回目の裁判で今年2月、元被告は有罪判決を受けた。同裁判は、大半がビデオ撮影された元被告の自供に基づいて進められたが、元被告の弁護士は、「取り調べ中の激しいプレッシャーの下、知的能力が低下した精神障がい者(元被告)による作り話である」と主張、控訴を表明している。
エタン君は同年5月25日、初めて1人でスクールバスのバス停に向かった後に行方不明になった。捜査線上には多くの容疑者が浮上したものの決め手に欠け捜査は難航していたが、当時、雑貨店の在庫管理をしていた元被告が2012年、エタン君を地下室へ誘って暴行し殺害したことを自供した。
同事件をきっかけに、保護者による子どもの監督方法や、失踪した子どもの追跡捜査方法が大きく変わったといわれている。