児童・生徒、OMNYカード不正売買
MTA「すでに無効」と注意呼びかけ
ニューヨーク市の児童・生徒が、年間を通して地下鉄やバスに1日4回乗り降りできるOMNYカードを不正に売買していることが分かった。ニューヨークポストが14日、伝えた。
カードは学校から配布されたもので、フェイスブックのマーケットプレイスには、35~1500ドルもの価格で掲載されている。ニューヨーク州都市交通局(MTA)の関係者は「ネット上に出回っているOMNYカードは無効化されており、価値はゼロだ」と述べ、注意を呼びかけている。
新学期を迎えるにあたり、MTAと市教育局は550万ドルを投じて150万枚以上のOMNYカードを発行。学校を通じて児童・生徒に支給された。受け取った生徒らのうちごく少数が「闇取引の起業家」に変身。13日時点で、同マーケットプレイスには34件の広告が掲載されていた。過去に配られた学生メトロカードは平日午前5時半~午後8時半までで、1日3回しか乗れなかったのに対し、今回のOMNYカードは24時間365日、市内どこでも無料で乗車できる。
運賃カードの不正販売はクラスBの軽犯罪に相当し、MTAによると、最高3カ月の懲役や罰金、社会奉仕活動が科せられるという。OMNYの利用規約によれば、販売や譲渡は容認されていない。多額の税金が投入された今回のプログラムは、学校から遠く離れた場所に住む児童・生徒が地下鉄やバスなどの公共交通機関を利用しやすくすることを目的としている。
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