【24日付ニューヨークタイムズ】ブルックリン区検事局は24日、移民に寛容な新方針を採用すると発表した。トランプ政権が進める移民政策の下で、不法移民が軽微な犯罪で国外退去処分を受けるのを防ぐのが目的。
移民問題は連邦移民法に準拠するため、移民が起訴された場合、ニューヨーク州では軽犯罪とみなされる軽窃盗や少量の麻薬所持などであっても、一般市民よりも厳しい処罰を受け、国外退去処分となる可能性がある。新方針では、特定の犯罪で逮捕された移民が国外退去を命じられたり拘留されたりすることを回避し、また、合法移民が問題なく市民権申請を行えるようにするなど、移民が直面する諸問題を移民の代理人弁護士に伝え、司法取引を勧めることなどを、各検事に指導する。
同局は移民法専門の弁護士を2人雇い、関連法について検事らを指導する。エリック・ゴンザレス同局長代理は、「実質的に損害や危害を及ぼす不法移民を排除する連邦政府の機能を妨げるつもりはないが、軽微な犯罪で家族を引き離したくない」と述べた。
米司法省は、不法移民に寛容で連邦政府に非協力的な「サンクチュアリーシティー(聖域都市)」と呼ばれる都市の警察への連邦補助金を削減すると発表している。