ボアズヘッド食中毒、死者10人に
ソーセージにリステリア菌、患者は59人
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は25日、ボアズヘッド(Boar’s Head)のデリ製品を感染源とするリステリア菌による食中毒の近況を報告した。過去1カ月では死者1人、入院患者2人だった。全米でこれまでに59人が食中毒を起こし、10人が死亡している。ニューヨーク州での食中毒は17人と最も多い。同州での死者は2人になった。USAトゥデーが27日伝えた。
リステリア菌による食中毒は、これまでにニューヨーク、ニュージャージー、マサチューセッツ、フロリダ州など19の州で発生している。ボアズヘッド製品による健康被害が発生したのは今年7月。ボアズヘッドは同26日、レバーソーセージ(liverwurst)の自主回収を発表して、即座に20万7528パウンドの製品を店頭から引き上げた。さらに同30日には、バージニア州ジャラット工場の Strassburger ブランド製品が感染源だったと発表。同工場から出荷した製品を全て回収することにした。これまでに71品目、720万パウンドの製品を回収している。
リステリア感染症は動物の腸内などに分布する細菌「リステリア・モノサイトゲネス」が引き起こす。症状は発熱、筋肉痛、頭痛、項部硬直、意識障害、バランス障害、痙攣、下痢など。高齢者や妊婦、免疫力が低下した人は重症化して死に至る場合もある。症状はインフルエンザなどと区別がつきにくい。当該食品を摂取後、インフルエンザに似た症状が出た場合はただちに医者に相談すること。
今年6月11日〜7月17日に製造された「Boar’s Head Strassburger Brand Liverwurst made in Virginia」やアメリカ農務省(USDA)の検査マーク内に「EST.12612」「P-12612」の表示のあるデリ製品は自主回収の対象だ。
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