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共同通信
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【ワシントン、エルサレム共同】米国務省のミラー報道官は30日の記者会見で、イスラエル政府から、レバノン国境付近にある親イラン民兵組織ヒズボラのインフラを対象とした「限定的」な地上作戦を実施しているとの説明を受けたと明らかにした。イスラエル軍は同日、国境沿いの北部の一部地域を「軍事封鎖区域」に設定し、立ち入り禁止にしたと発表。本格的な地上侵攻に向けた準備の可能性がある。
イスラエルのガラント国防相は30日、ヒズボラとの戦闘について「次の段階は間もなく始まる」と強調した。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、イスラエル北部には予備役が集結。北部キリヤトシモナでは暗視ゴーグルなどの装備を身に着けた兵士らを乗せた20台以上の軍用車が目撃された。ロイター通信は、レバノン南部で同国軍が国境から5キロ退いたとする治安筋の情報を報じた。
ミラー氏は作戦の詳細には触れず、民間人被害など「意図せぬ結果」を回避するため、イスラエル側と協議を続けていると話した。ヒズボラの指導者はイスラエルへの攻撃継続を主張していると指摘し、イスラエルには自衛権があると語った。