【1日付amニューヨーク】ニューヨーク市のスコット・ストリンガー会計監査官は1日、市内の地下鉄駅でエレベーターやエスカレーターに故障が多いのは、ニューヨーク州都市交通局(MTA)が管理を怠っていたことが原因であるとする監査報告を発表した。
MTA地下鉄網の472駅には合計248機のエレベーターと224機のエスカレーターが設置されているが、そのうちの65機を検査したところ、約80%で予定された予防保全整備が完了していなかった。18カ月間に予定されていた849件の予防保全整備のうち、約249件が予定の期日または期日を過ぎても行われていなかった。一方、MTAは、全てのエレベーターとエスカレーターは96%の確率で使用可能であると主張。機械に故障が見つかった場合は修理と同時に整備点検を行っており、その整備点検が実施予定日から30日以内であれば再検査は必要ないため、予定日に整備が行われない場合もあるとしている。
同報告の約1週間前には、身体障がい者と支援団体が市の地下鉄駅構内に十分なエレベーターや電動リフトが設置されていないのは身体障がい者への差別に当たるとして、集団訴訟を起こしている。