【4月28日付ブルームバーグ】アボカドの市場価格が過去最高水準にまで達する勢いで高騰し、米国内のメキシカンレストランなどにも影響が及んでいる。
アボカドは栄養価の高さなどから近年、需要が高まっている。北半球で消費されるアボカドの82%がメキシコ産だが、米国内での1人当たりの消費量は2005年には3.5ポンド(約1.6キログラム)だったのに対して15年には6.9ポンド(約3.1キログラム)と倍増。米国への出荷量も2000年は2400万ポンドだったのに比べ、15年には16億ポンドにまで増えている。
加えて最近は中国や欧州などでもアボカド人気が高まっているため、出荷量は増え続けており、米国内での価格高騰を招いている。メキシコ政府が4月27日に発表したデータによれば、現在の価格は10ポンドで約28ドルと昨年の2倍にまで高騰しており、19年前の記録に迫っている。
アボカドは豊作だった翌年は実がなりにくい作物で、今年は不作が予想されているのも価格高騰の要因だ。メキシコ料理には欠かせないため、その影響はニューヨークで人気の高いメキシカンレストランでも顕著に現れており、経営者らは悲鳴を上げている。