【4日付amニューヨーク】クイーンズ区のクイーンズ動物園で、希少種であるメガネグマの子の一般公開が始まった。
昨年11月に生まれた子グマは、まだ名前がなく、現在の体重は25ポンド(約11キログラム。)ニューヨーク市内の動物園で同種が生まれたのは初めてのことで、同園園長のスコット・シルバーさんは「私がここで働き始めてから最も興奮する出来事の1つだ」と話す。
母グマは2年前に同園に来たニコール。北米で飼われているメガネグマのメスで子を産むことができる6頭のうちの1頭だ。父グマは、同じころにやって来たボウバ。
メガネグマは南米に生息する唯一のクマで、狩猟や生殖地の減少から絶滅危惧種に指定されている。体を覆うふさふさの毛は黒いが、額から喉元にかけての毛は白く、眼鏡をかけているように見えることからメガネグマという名前が付いている。
同園では多様な動物保存を目的とする「種の生き残り計画」の一環として、過去10年間にわたり繁殖の努力を続けており、今回はその成果といえる。シルバーさんは「子グマは愛らしいが、もし絶滅すればこのような姿を見ることができなくなる。そのことを忘れてはならない」と、警鐘を鳴らしている。