墨絵教室で伝統学ぶ ニューヨーク日本人学校

 

墨絵教室で伝統学ぶ
ニューヨーク日本人学校

 

真剣な顔で田中丸先生の指導を受ける子どもたち

 

ニューヨーク日本人学校(コネティカット州グリニッチ、岡田雅彦校長)は9月26日、墨絵教室を開催した。この日参加した5年生8人は、書写の授業を毎週受けているが、墨と筆を使って絵を描くことはほとんど初めての体験だった。事前にテキストをもとに予習していたがが、子どもたちからは期待と同時に不安の声も聞かれた。

当日、講師の田中丸先生から墨絵についての話を聞き、墨絵の基本である四君子の中から竹の絵を描くこととなった。まずは3つの濃淡の墨汁づくりからスタート。濃い墨汁から中間色、さらに薄い色を作り出していく。半紙に何度も試し描きをして1人ひとりが納得のいく色を作っていった。

筆の使い方や墨の濃淡の出し方、筆の運び方を習った後、いよいよ本番、竹を描く段階へと進行。最初は墨がにじんだり、濃淡が全く出なかったりと苦労していたが、練習を繰り返し、次第に筆の運び方のコツをつかみ、濃淡をつけることができるようになっていった。先生たちから「竹の幹の濃淡のつけ方が上手だね」「笹の葉がうまく描けているよ」などと励まされ、子どもたちは、満面の笑顔だった。

最後は活動の集大成として、色紙に墨の濃淡が織りなす美しさを感じながら「竹」の絵を描いた。始まるまでは不安そうだった子どもたちだったが、2時間もの間、集中を切らさずに活動し完成した作品に満足していた。アメリカにいながら伝統芸術に触れることができ、かけがえのない体験となった。

(情報・写真提供:ニューヨーク日本人学校)

 

濃淡をつけるのって、難しいね

 

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