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共同通信
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米大統領選の共和党候補トランプ前大統領が移民への憎悪をあおる発言を繰り返している。治安悪化や雇用機会の減少は移民のせいだと考える有権者の不満を吸い上げる狙いだ。デマ拡散もいとわない姿勢は社会の分断を深めている。
「オハイオ州スプリングフィールド市では、ハイチからの移民がペットを食べている」。9月、候補討論会でのトランプ氏の発言が注目を浴びた。市は事実無根だと説明したが、移民への不満を募らせたとみられる人から市役所や学校に爆破予告が相次いだ。
トランプ氏は意に介さず、今月16日にも「彼らは食べてはいけない他のものも食べている」と発言した。
同市は人口6万人弱。ハイチ移民支援団体によると、市周辺を含め約1万5千~2万人のハイチ人が暮らす。その中の1人、看護助手ビルグラン・ドーソビルさん(34)は「ペットを食べるというデマは前からあったが、討論会後に広がった。子どもたちは暴言に傷つき、心のケアが必要だ」と怒りをあらわにした。