【10日付ニューヨーク・デイリーニュース】ニューヨーク市教育局(DOE)は9日、8歳の児童が身に着けていたヒジャブをはぎ取った、公立小学校の臨時教員を解雇したと発表した。ヒジャブとはイスラム教徒の女性が頭部や首を覆うために使う布。
ブロンクス区の公立(PS)第76校で2日、男性の臨時教員オグヘネテガ・エダーさん(31)は、授業中に行儀が悪かったサファ・アルゾッカリーさん(8)に、ヒジャブを脱ぐように命じたが、アルゾッカリーさんが拒んだため、頭部のヒジャブをつかみ首まで引き下げた。その際、ヒジャブが目に接触し軽傷を負ったため、ジェイコブ・メディカル・センターに搬送され手当てを受けた。エダーさんの行為により精神的ショックを受けたアルゾッカリーさんは、取材に「怖かった」と答えている。
アルゾッカリーさんの父親でイエメン移民のモハメッドさんは熱心なイスラム教徒で、学校での出来事を聞いて憤りを覚えたという。エダーさんは今年1月から公立学校に勤務しているが、これまでに懲戒処分を受けたことはなかった。今回の件で逮捕・起訴はされていない。