【10日付ピックス11】 ナイトライフに関わるビジネス、特に小規模ビジネスの経営者を支援するために「ナイトライフ室」をニューヨーク市に設置する法案を、市議会のラファエル・エスピナル議員(民主)が作成中であることがこのほど明らかになった。
同室の責任者を務めるのは「夜の市長」で、行政側と地元地域の橋渡しを行い、制約の多い小規模ビジネスの立ち上げを支援したり円滑に事業が進むよう手助けしたりするのが目的と同議員は説明する。
夜の市長というコンセプトは米国ではまだ聞き慣れない言葉だが、ヨーロッパではアムステルダムから始まり、パリやチューリッヒなどでも取り入れられ、犯罪率の減少にもつながったとの報告も出ている。ニューヨークのナイトライフの市場価値は100億ドル(約1兆1300億円)とされるが、同議員は、「市では(資本が潤沢な)高級クラブしか生き残っていけない」と指摘、「小さな会場でもアーティストやミュージシャンが集まり、営業を続けていけるような場所にしたい」と意気込んでいる。
ブルックリン区ブッシュウィックでボサノバ・シビック・クラブを経営するジョン・バークレーさんは「夜のビジネスは規制が煩雑で失敗するようにできているとさえ思う」と同法案の成立に期待を寄せている。
同法案についての公聴会は6月に開かれる予定。