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共同通信
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【エルサレム共同】イスラエル軍は26日未明、イランの軍事標的への精密攻撃を実施していると発表した。イランによる継続的な攻撃への反撃だとしている。国営イラン通信は、首都テヘランの西部で複数の爆発音が聞こえたと報じた。報復の連鎖による全面衝突の危機が拡大した。イランが再報復に踏み切るかが焦点で、中東の緊迫は一層高まった。
イランは1日、親イラン民兵組織ヒズボラの指導者ナスララ師らを殺害された報復としてイスラエルに180発以上の弾道ミサイルを発射。イスラエルは複数の空軍基地に着弾したことを認めた。ネタニヤフ首相は「イランは代償を支払うことになる」と述べ、報復を宣言していた。
イスラエルとイランの軍事的対立は、昨年10月から続くパレスチナ自治区ガザでの戦闘が波及し、先鋭化した。イスラエルはヒズボラが活動するレバノンへの空爆を今年9月中旬から激化させ、同月27日にナスララ師を殺害。今月1日にはヒズボラ掃討を目的にレバノン南部への地上侵攻開始を発表した。