奮闘するレンタルビデオ店  豊富な品ぞろえが生き残りの鍵

 【16日付amニューヨーク】ネットフリックスなどインターネット動画配信サービスが勢いを増す中、ニューヨーク市内でわずかながらレンタルビデオ店が生き残っている。
 その1つ、マンハッタン区3番街と80丁目にある「ビデオルーム」は1980年から営業を続けている。マネージャーのハワード・サーレンさんは、「何でもそろえることが生き残りの鍵だね」と話す。VHSをレンタルする人もいるが、中心となるのは2万5000種類のDVDとブルーレイだ。レンタル代は1本4ドル89セント(約540円)。顧客の多くは50代以上の女性で、クラシック映画や外国映画、英国のテレビドラマが人気だという。訪れた女性客は、「ちょっと高いけど、ここに来れば好きな作品が見つかるのよ」と、ひいきの理由を話す。
 同店では配達サービスも行う。しかしレンタル業務からの収入は全体の半分にすぎず、残りの半分は家庭で撮ったビデオやオーディオカセットのデジタル変換サービスだ。
 レンタルビデオ業界の先行きは不透明とされ、大手のブロックバスターも店舗はほぼ消滅した。それでもある関係者は、「ハイテクを使いこなせないニューヨーカーもまだいる。そう考えれば、レンタルビデオ店は永久に生き残るさ」と楽観視している。

Angela Rutherford

Angela Rutherford