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共同通信
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【キーウ共同】ロシア軍がウクライナに対し、無人機(ドローン)の波状攻撃を強化している。防空システムを突破するため、最近は厚紙を使った安価で低性能の無人機を「おとり」として混ぜて編隊飛行させ、迎撃ミサイルを浪費させる戦術を取る。ウクライナ首都キーウ(キエフ)の防空を担う同国空軍の防空部隊が15日、任地で取材に応じ「敵の戦術が多様化している」と危機感を訴えた。
キーウは特に強固な防衛が求められるが、無人機の侵入頻度が高まり死傷者が出ている。隊長のヤロスラフ少尉は「最近2~3カ月で襲来の規模は2倍になった」と明らかにした。
部隊によると、ロシア軍無人機はレーダー上で1機に見えるように5~6機を密集させた編隊で飛来し、キーウ近郊で一斉に分散。編隊に混ざった低性能機に気を取られ、他の機体の侵入を許す危険があるという。
低性能機を混ぜる一方、高温・高圧の衝撃波を発する弾頭を載せた機体も増えたとみられ、部隊はこうした殺傷能力の高い機体に防空網をくぐり抜けさせるのがロシアの狙いだとみる。10月下旬には攻撃によりキーウの高層住宅で火災が発生、10代の少女が死亡した。