【25日付ニューヨークタイムズ】マンハッタン区連邦地方裁判所は25日、非課税のたばこを州外から違法にニューヨーク州内に配送していたとして貨物運送会社ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)に2億4700万ドル(約275億円)の支払いを命じる判決を下した。州およびニューヨーク市がUPSに対し、罰金と損害賠償金の支払いを求めていた。
判決を受けてUPSは州に1億6580万ドル(約185億円)、市に8120万ドル(約90億円)を支払うことになる。同裁判所のキャサリン・B・フォレスト判事は、判決の理由を「公衆にたばこの害をもたらしたことへの制裁および悪質行為の将来的抑止、またUPS幹部らに事の重大さを認識させるため、高額な賠償金額が必要と考えた」と説明した。
同判事は今年3月、UPSが数千カートンの課税対象外のたばこを先住民族居留地から無許可の販売業者や一般消費者へ配送したことについて、有罪判決を下していた。UPS側は、「裁判所が定めた賠償金額は度を超えており、憲法上の制限を超えている」と主張、控訴する意向だ。