イスラム教徒学生に落第評価 人権侵害として大学を提訴

 【25日付CBSニューヨーク】イスラム教徒であることを理由にF(落第)評価を下されたのは人権侵害に当たるとしてこのほど、女子大生がニュージャージー州のユニオン・カウンティー・カレッジを提訴した。
 サーナ・エルバーナさんは昨年春ごろから、授業中にトビー・グロドナー教授から「イスラム教徒は皆テロリストだ」など、差別的な発言や中傷を受けていた。エルバーナさんは秋にも同教授による必須科目、マーケティングの授業を受けざるを得なかったが、授業中の差別発言がエスカレートしていったため同教授に注意を促したところ、「イスラム教は女性を蔑むような宗教だ」と批判された。エルバーナさんは成績全体の60%を占める中間および期末試験ではAを取っていたにもかかわらず、今年1月、同教授によってF評価が下されていたことが判明した。
 エルバーナさんは「不当な成績評価だ」として大学側に抗議、正式な抗議文を提出するのであれば担当教授の了承が必要との説明を受けたが、同教授がサインに応じることはなかった。エルバーナさんはこのままだとF評価の授業を再履修しなければならない。   
 担当弁護士は「宗教を理由に差別し、理不尽な成績をつける行為は人権侵害である」と話している。

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