韓国大統領弾劾案、国会で報告

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共同通信
4日、韓国の尹錫悦大統領の辞任を求め、ろうそくをともす人々=ソウル(AP=共同)

 【ソウル共同】韓国国会(定数300)が5日未明に開いた本会議で、「共に民主党」など野党6党が提出した尹錫悦大統領の弾劾訴追案が報告された。24時間後から72時間以内の採決が定められており、弾劾訴追を狙う手続きが始まった。野党は、尹氏が一時宣言した「非常戒厳」は内乱罪などに当たり憲法違反だと主張している。6日にも採決の見通し。

 与党「国民の力」は弾劾訴追案に反対を表明した。可決されるかどうかは不透明だとの見方が出ている。

 弾劾訴追案は、在籍する国会議員の3分の2に当たる200人以上の賛成で可決する。国民の力は108議席あり、8人以上が造反するかどうかが焦点。世論の動向が影響を与えそうだ。

 弾劾訴追案が可決されれば尹氏の職務は停止され、憲法裁判所が罷免するかどうかを180日以内に判断する。

 国民の力の韓東勲代表ら与党幹部は4日、尹氏と面会し、今後の対応を協議した。韓国メディアによると、尹氏は国会対応で野党を非難しており、自ら辞任する可能性は低いとの観測が出ている。