CEO射殺事件容疑者、日本文化に憧れ 「自由や人的交流の欠落」に苦言も

CEO射殺事件容疑者、日本文化に憧れ

「自由や人的交流の欠落」に苦言も

マンジョーネ容疑者(photo: Pennsylvania Department of Corrections)

医療保険大手ユナイテッドヘルスケアのブライアン・トンプソンCEO射殺事件のルイージ・マンジョーネ容疑者(26)は日本文化に憧れ、今年日本を訪問していたようだ。NBCニュースが11日、伝えている。

マンジョーネ容疑者は今年2月25日、東京のレストランに入り、カウンターに座った。その場に居合わせたポーカープレーヤー、小原順さんが同容疑者をテーブル席に呼んだところそれに応じた。「とてもうれしそうだった」と小原さん。「友好的で、すぐに打ち解けた」と話している。そして食事とドリンクをおごった。

小原さんによると、同容疑者はハワイからのバケーションで日本を来訪したとし、「日本と日本文化が大好きだ」と話したという。「有名大学を卒業し、頭が良いという印象を受けた」と小原さんは続けた。

会食後、小原さんは同容疑者と別れたが、一緒に撮った写真をX(旧ツィッター)上に投稿。事件後、容疑者の顔写真がSNS上に氾濫しているのを見て、マンジョーネ容疑者であることを認識した。

ただし、同容疑者はそれから1カ月後の4月、X上で日本は「恐ろしいくらいに自由が欠落している」と批判。ハイテク社会に対する影響に関するニューズレターSubstack を発行するガーウィンダー・ボーガルさんに宛てたメールでは、その例として、路上でてんかん症状を起こした人を助けるのに警官が横断歩道のない車道を横切らなかったことを挙げている。さらに少子化問題の解決法として「移民推進ではなく、文化を変える必要がある」と指摘。具体的にはアダルト商品の禁止、回転寿司コンベヤーの寿司職人への転換など、人的交流を推進すべきだと主張。「現代日本の都市環境は、動物としてのヒトと進化論的ミスマッチを起こしている」と苦言を呈している。

編集部のつぶやき 「ユニークな視点と洞察」

現代の日本に「人間性」を取り戻すために、ルイージがX投稿で提案したのは…。回転寿司屋のベルトコンベヤーを人間のウエイターにすること、神道・温泉など伝統的文化を活性化させることーなどユニークな視点。日本好きだったのは、事件と直接関係はなさそうだが、面白い洞察。(K.T.)


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