アマゾンブックス、次はソーホー? 着々と進む実店舗計画

 【10日付リアルディール】ネット通販大手のアマゾンが、「アマゾンブックス」の実店舗をマンハッタン区ソーホーにオープンするという。
 新たな計画が囁かれているのはソーホーのスプリング通り72番地。現在は下着ブランドが入るこの建物は、1階に約5000平方フィート(約460平方メートル)の店舗スペースがあり、地下も約2000平方フィート(約190平方メートル)の広さを持つ。ただし、正式発表はまだされていない。
 今年に入ってから同区59丁目のタイム・ワーナー・センターにニューヨーク1号店をオープンした他、今夏にはヘラルドスクエア店のオープンも控えている。加えて先月には、約137億ドル(約1兆6000億円)でスーパーマーケット大手のホールフーズを買収することを発表しており、これも実店舗計画を加速させるためといわれている。
 アマゾンなど通販サイトの台頭で売り上げが伸び悩み、閉業せざるを得ない小売り業者は少なくないため、ここ数年でニューヨーク市内でも店舗スペースの空きが増えている。賃貸料も昨年に比べやや減少傾向にあるが、アマゾンはそこに着目し、あえて実店舗をオープンさせる戦略を立てているとの見方もある。

タイム・ワーナー・センターのアマゾンブックス(photo: 本紙)

タイム・ワーナー・センターのアマゾンブックス(photo: 本紙)