【12日付DNAインフォ】ニューヨーク市でオピオイド系鎮痛剤の処方数が減少している。市で2013年に処方された同鎮痛剤の数は315万錠だったが、16年は277万錠と12%減少していた。ニューヨーク州保健局が運営する処方追跡システム「アイ=ストップ」のデータから明らかになった。
患者が2つ以上の医療機関から同じ薬を多量に入手する「ドクターショッピング」を防止する目的で12年7月に施行されたアイ=ストップ法では、医師や薬剤師は薬を処方する際、データベースで患者の処方歴を確認し、処方内容をデータベースに記録することが義務付けられており、同法の施行開始から市ではオキシコドンやヒドロコドンなどのオピオイド系鎮痛薬の処方数が減少している。
一方、同法の施行により同鎮痛剤の処方数は減少したものの、16年の過剰摂取による死亡者数は前年より46%増加。同局は、ヘロインより50倍強力な合成オピオイド「フェンタニル」が出回り始めたのが原因と推測している。
州は昨年、患者がニュージャージー州の医療施設で同じ薬を入手するのを防止するために、同州のデータベースにアクセスできる「インターコネクト」にも加入している。