夫婦で投身自殺 「医療費払えない」と遺書残し

 28日午前5時45分ごろ、マンハッタン区33丁目、パーク街とマジソン街の角に立つ17階建てのオフィスビル9階の窓から50代の夫婦が飛び降り自殺をした。亡くなったのはカイロプラクターの夫(53)とその妻(50)。氏名は公表されていない。
 2人の着衣のポケットには遺書があり、「素晴らしい人生だった。パトリシアと私は何もかも手に入れた」で始まる夫の遺書には、経済的問題を抱えていると同時に共に病気で、「これ以上、医療費を払っていけない」「この現実に向き合っていけない」と記されていた。妻の遺書には「だいたいこんなところね」「子どもたちのことを頼みます」と書かれていた。
 米議会は現在、医療保険制度改革(オバマケア)の見直し審議で大揺れしており、同日未明の上院本会議は、与党・共和党執行部が作成した限定的廃止案を賛成49、反対51で否決している。