【15日付amニューヨーク】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は14日、通勤ラッシュの時間帯に橋やトンネルを使ってマンハッタン区に入る車両に対し、通行料にピーク時料金を加算する料金制度の導入を検討していると発表した。
混雑の緩和と、ニューヨーク市の公共交通システムを改善する資金を捻出するのが目的。
橋やトンネルのピーク時通行料は、マイケル・ブルームバーグ前市長が2008年にも提案している。前市長は同区に入る車両に8ドル(約880円)を加算する条例を提案したが、反対意見が多く投票前に破棄となった。知事の今回の提案についても、州議会上下両院から反対意見が出ると予想されている。
ダッチェス郡のマーカス・モリナロ行政官(共和)は同日、「ハドソンバレーやロングアイランドに住む郊外の有権者にとって、最も必要ないものはさらなる税金だ」と同提案を批判した。
知事は同制度を、来年1月に発表される来年度の州予算案に組み込むことを考えており、「ピーク時料金を通行料に加算するアイデアは、現状にぴったりだ」と述べた。同様の制度は、英国のロンドン市やスウェーデンのストックホルム市など、世界の一部の都市で導入されている。