【16日付ニューヨーク市発表】ニューヨーク市保健精神衛生局(DOH)は16日、ヨーロッパへの渡航者に対して麻疹(はしか)やA型肝炎のワクチン接種を受けるよう呼び掛けた。
DOHによると、昨年1月よりヨーロッパ諸国では麻疹やA型肝炎が流行しており、麻疹に関しては15カ国で1万4000件以上の発症例が報告されており、死者も35人出ているという。A型肝炎も同じくフランスやドイツなどを含む16カ国で昨年以来1000件以上の発症例が報告されている。昨年米国で確認された麻疹の発症例は70件で、DOHのメアリー・バセット局長は「麻疹やA型肝炎はワクチンを接種するだけで感染を防げる病気なので、ヨーロッパに渡航する前に3種混合ワクチンなどを接種してほしい」と話している。
ブロンクスのルーベン・ディアス区長は、「ニューヨーク市は800万人以上が住む大都市であるため、病気に感染すれば周辺にいる大勢の人をも危険にさらすことになる」と話し、「海外旅行は楽しむことも大事だが、それよりもっと大切なのは健康管理だ」と警鐘を鳴らした。その他、多くの市議会議員らもDOHの呼び掛けに賛同している。
ワクチン接種は市内の病院であればどこでも簡単に受けられる。