教会が「聖域」を提供 グアテマラ出身の不法移民を保護

 【21日付メトロニューヨーク】マンハッタン区内の教会が20日、移民局から国外退去を迫られているグアテマラ出身の女性と3人の子どもたちの保護に乗り出した。いわゆる「聖域」を提供し、家族を支援する意向だ。
 この女性は、アマンダ・モラレスさん。13年前に入国し、3人の子どもをもうけた。子どもたちは米国民だ。しかし移民局は先月、モラレスさんは米国に滞在できないと通告。これに対し、ニューヨーク市議会議員や支援者らがマンハッタン区ワシントンハイツのホーリールード教会に集合。結論が出るまで聖域でモラレスさんを保護することを決めた。
 「われわれも一緒だ。1人ではないということを伝えたかった」と話すのは、ルイス・バリオス神父。「どういう結果になるかは誰にも分からない」としながらも、「全ての不法移民にために祈りたい。移民局はもっと心を開いてこの問題に寛大な処置をとるように」と続けた。
 同教会では精神面のみならず、政治面でも支援を行なっている。教会の代表者や地域の指導者たちは21日、ダウンタウンの連邦政府事務所を訪れ、移民局がモラレスさんの国外退去令を取り下げるよう働きかけたという。

ホーリールード教会(photo: Beyond My Ken)

ホーリールード教会(photo: Beyond My Ken)