【21日付ザ・リアル・ディール】ニューヨーク市内にアウトレットモールを建設することを禁止していた規制がこのほど撤廃され、市内に新たなアウトレットモールができる可能性が出てきた。
今まで市近郊にあるアウトレットモールといえば、アップステートのセントラルバレーにあるウッドベリー・コモン・ショッピングセンターの1つだけだった。現在同モールでは、グッチ、クロエ、バーバリーなどの有名ブランドが営業しているが、同モールを運営するサイモン・プロパティ・グループが「モール内に店舗を構えているブランドは、同地から60マイル(約100キロメートル)以内に新店舗を開店することを禁じる」と規制、テナントとして入居していたブランドは近隣に出店できずにいた。
これに対し、ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官は「同グループは競合他社を減らし、需要を高めることで商品の価格を釣り上げ、アウトレット業界を牛耳っている」とし、同グループに94万5000ドル(約1億円)を支払うよう命じた。
今回の州と同グループとの合意により、同グループは向こう10年で店舗規制を緩和していくことを義務付けられる。同グループは「司法長官の調査は不十分だった」と反論している。