【21日付クレインズニューヨーク】ブルックリンのエリック・アダムス区長は21日、ニューヨーク市に対し、同区の中央部に位置するブラウンズビルでゾーニング(都市計画)を変更し、3本の地下鉄沿線に低所得者向け住宅を供給するよう要請した。
区長が特に注目しているのは、イーストニューヨークの98丁目からリボニアアベニューにかけてと、同街の東側からバン・シンデレン・アベニューにかけての一帯。地下鉄が3路線通っており、交通の便が良い。「この利便性を生かし、低所得者向け住宅を増設したい」と区長は語る。
ブラウンズビルは同区の中でも地価が安い。市当局がゾーニングを変更すれば、開発業者による低所得者向け住宅の開発が促進されると考えられる。既に計画が進んでいる8階建ての125戸が入るアパートビルの建設には、区長の構想の一部が採用されており、市もこうしたアパートビルの建設に積極的になるようにと呼び掛けている。市当局も、リボニアアベニューは多目的に開発できる場所との認識があり、区長の要請は前向きに検討される見通し。
ブラウンズビルは犯罪多発地域としても知られている。区長は開発計画を通して、少しでも汚名を返上したい考えだ。