ウォーターフロントの不動産高騰 フェリー新ルート開通で

 【8月31日付DNAインフォ】ニューヨーク市のフェリーサービス「NYCフェリー」の新航路が運行を開始して以降、フェリー乗り場近くの不動産価格が急騰している。
 既存のイースト川線に加え、今年5月には新たにロッカウェー線が開通、8月29日にはアストリア線も開通し、フェリーは地下鉄やバスに代わる交通手段として注目を集めている。マンハッタン区ミッドタウンや金融街へのアクセスがより便利になったこともあり、フェリー乗り場周辺の不動産人気は高まる一方だ。
 イースト川線の通るブルックリン区ダンボやウィリアムズバーグのフェリー乗り場近くの不動産価格は、乗り場から1キロメートル以上離れている場所と比べ上昇が著しく、この数カ月間で毎月約500ドル(約5万5000円)値上がりしている。グリーンポイントに近々完成予定の高級コンドミニアム、ザ・グリーンポイントでは現在、スタジオを約88万ドル、1ベッドルームを約200万ドルで販売している。ダンボのフェリー乗り場近くのコンドミニアムも2ベッドルームが約360万ドル、5ベッドルームは約950万ドルが平均価格となっている。
 来年の夏にはローワーイーストサイド線とサウンドビュー線の開通も控え、フェリー乗り場周辺の不動産価格上昇はさらに過熱するものとみられている。
 2019年に予定されている地下鉄L線の閉鎖を受け、フェリー乗り場に近いところに引っ越そうと考える人も多く、不動産価格上昇に拍車をかけている。

マンハッタンを望むザ・グリーンポイント(photo: www.thegreenpoint.nyc)

マンハッタンを望むザ・グリーンポイント(photo: www.thegreenpoint.nyc)

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