【10日付NY1】ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員(民主)は10日、ハリケーンなどの自然災害が発生した際に携帯電話会社が協力して他社の回線を利用できるようにする法案を連邦会議で早期に通過させるべきだと表明した。
法案は、緊急時に限って携帯電話会社が互いの通信回線を共有できるようにするというもの。シューマー氏は、「災害時は回線が混雑し、携帯電話がつながらなくなることが多いため、家族や知人の安否を確認しようとする人のみならず、助けを求めている人や被災者の元に急行しようとしている救急隊員にとって最悪な状況だ」と現状への不満をあらわにした。法案が可決すれば救急隊員はWi-Fiスポットを使って救急要請にも対応できるようになる。
ハリケーン・サンディがニューヨークを直撃したときも、携帯電話がつながらず救出が遅れた事例があり、各携帯電話会社は、災害発生時に1社の回線がダウンしても、自動的に他社の回線につながるようなシステムを協力して開発するよう求められている。また、シューマー氏は「命を救うことができるこの法律は自然災害が多発している今こそ必要だ」とし、議会の賛同を求めている。