【13日付ニューヨークポスト】ブルックリン区の拘置所に勾留中の男がこのほど、デンタルフロスやシーツなど、日用品を使って脱獄を図ろうとしていたことが明らかになった。
ニューヨーク市に拠点を置く5大イタリア系マフィアの1つ、ルッチェセファミリーの構成員であるクリストファー・ロンドニオ被告(43)は、殺人罪の他、違法薬物所持や銃刀法違反などの罪に問われ、今年2月から同区グリーンウッドのメトロポリタン拘置所に勾留されている。マンハッタン区連邦検事局南部地区のジュン・キム検事によると、同被告はデンタルフロスやシーツをつなぎ合わせ、窓から逃走するためのロープを作ろうとしていた他、司祭にのこぎりを調達させようとするなど、巧妙な作戦を練っていたという。
米連邦捜査局(FBI)のウィリアム・スウィーニー・ジュニア副長官もこの脱獄計画に驚いており、「いくつもの罪に問われている人間が逃げようとするなど、許されるはずがない」と非難。「日用品を使って逃げ出そうとしただけでなく、神父に脱出の手助けを願い出ようとしたとは理解に苦しむ」とあきれている。
他の収監者が密告したため、同被告の計画は失敗、脱獄は未遂に終わったが、同被告は現在問われている罪で有罪となれば、無期懲役または死刑が言い渡される予定。今回の脱獄未遂があったため、さらに5年間の懲役刑が付け加えられる可能性もあり、今月に20日に行われる裁判で運命が決まるという。