【17日付DNAインフォ】ニューヨークのビル・デブラシオ市長がホームレス問題に対応するために推進している低所得者向け住宅(アフォーダブルハウジング)において、実際には低所得者のために十分な数の住宅を提供できていないことが明らかになった。低所得者向け住宅の支持団体RAFAが14日発表した。
市は低所得者向けのアパートを建設したり、一般のアパートの一部を低所得者用に割り当てたりして低所得者向けの住居を確保している。過去4年間に7万7650戸の低所得者向け住宅を建設または確保してきたが、例えばそのうち「年収約2万5770ドル(約290万円)の3人家族の世帯」を対象とした物件は、全体の14%に当たる1万1000戸だけだった。また、ブルックリン区クラウンハイツのベッドフォード・ユニオン・アーモリー計画では、市が所有する土地に386戸の高級アパートが建設されるが、「年収約3万4000ドル(約380万円)の3人家族の世帯」を対象とした部屋はわずか18戸にすぎない。
さらに、同区イーストニューヨークに低所得者向け住宅として建てられたアパートの家賃が、地域の家賃相場を上回っているなど、いずれも市の理想には程遠いという。
ホームレスの数は増加傾向にあり、市ホームレスサービス局の調査によると、9月12日の時点で5万9775人が市のホームレスシェルターで過ごしている。