エルムハーストの教会を保存 全会一致で歴史的建造物に

 【20日付DNAインフォ】クイーンズ区エルムハーストにある教会が19日、歴史的建造物に指定された。ニューヨーク市の歴史的建造物保存委員会(LPC)が、全会一致で決定した。
 この教会は、オールド・セント・ジェームス聖公会教会で、ブロードウェーとコロナアベニューの角にある。米国が独立するはるか前、1735年から36年にかけて英国国教会が建設した。市内で最も古い建物とされる、同区フラッシングにあるオールド・クエーカー・ミーティング・ハウス(1694年建造)に続き、市内では2番目に古い教会で、左右対称のコロニアル調だ。この辺りはニュータウンと呼ばれていた地域で、英国からの入植者が多く住み、建設当時、入植者の数は1000人近かった。独立戦争時に英国軍が拠点にしたが、攻撃を免れたという。
 1999年には連邦政府から史跡として認証を受け、地域住民などが長年、市からの認定を求めていた。指定にあたり、LPCのミーナクシ・スリニバサン委員長は「入植者が集ったこの教会は、歴史的な価値が十分認められる。市内で最初のプロテスタント聖公会の教会でもある」と声明を発表。ダニー・ドローム市議会議員(民主)は、「米国の建国を物語る宝だ」と評した。

オールド・セント・ジェームス聖公会教会(photo: LPC)

オールド・セント・ジェームス聖公会教会(photo: LPC)