9時間放置、昏睡状態で死亡 救急病院の怠慢で

 【26日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】2014年に、ブロンクス区の病院の緊急治療室(ER)に搬送された男性が、何の処置も施されないまま9時間も放置されたことが原因で死亡していたことが、監視カメラの映像によりこのほど明らかになった。
 エンジェル・リベラさん=当時(53)=は同年7月19日、頭部を殴られ同区にあるリンカーン病院に搬送された。監視カメラの映像によると、同病院の職員は、リベラさんの容態を見ることもなく、9時間もの間、廊下の椅子に座らせたままの状態で放置していた。看護師が意識を失い椅子から崩れ落ち、口から血を流すリベラさんを見つけたが、リベラさんは脳内出血により昏睡状態に陥り、目覚めることなく2年後に心臓発作で死亡した。
 同病院の医師はリベラさんの遺族に、治療が遅れたこと、また、速やかに治療をすれば命が助かった可能性があることを認めている。遺族が意見を求めた医師は、搬送されてから2時間以内に適切な処置が施されていれば、リベラさんは助かり快方に向かったはずだと結論付けている。

リンカーン病院(photo: Jim.henderson)

リンカーン病院(photo: Jim.henderson)