NY州の危険な民間バス 約半数に交通違反歴

 【9月29日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク州で営業する民間チャーターバス会社の約半数に交通違反の前歴があったことが、独立民主党幹部会に属する州上院議員のグループが9月28日に発表した報告書により明らかになった。同報告書によると、州の民間チャーターバス会社249社のうち121社が過去に違反を犯していた。
 最も悪質なのは、車両1台、運転手1人を所有するクイーンズ区フラッシングのサグバスで、4件の危険運転を含む18件の違反召喚状が発行されていた。7番目に悪質なダリア社は、これまでに7件の危険運転を含む11件の違反召喚状を受けている。同社は、2015年に飲酒運転により有罪判決を受け、ニューヨーク州都市交通局(MTA)を解雇されたレイモンド・モングさんを運転手として雇っていたが、モングさんの犯罪歴を州運輸局に報告していなかった。モングさんが運転するバスは9月18日、MTAのバスに衝突、歩行者と乗客合わせて2人が犠牲となり、モングさん自身も死亡した。
 上院議員らは安全情報を州運輸局に報告することを怠ったバス会社への罰金をこれまでの2倍の5000ドル(約56万円)に引き上げ、安全情報をウェブサイト上または乗車券売り場で公開することを義務付ける法案を提出している。