チップ廃止は独禁法違反 ユニオン・スクエア・カフェなどを提訴

 【11日付amニューヨーク】レストラン利用者で結成した団体が6日、飲食店でのチップ制度廃止を扇動したのは独占禁止法違反に当たるとして、ユニオンスクエア・ホスピタリティー・グループ(USHG)のCEOでシェフのダニー・マイヤーさんと、その他著名な飲食店経営者らを相手取り、カリフォルニア州の連邦裁判所に集団訴訟を起こした。「モモフク」のオーナーシェフ、デイビッド・チャンさんも被告に含まれている。
 原告を代表するティモシー・ブラウンさんは、マイヤーさんを含む飲食店経営者らは、チップ制度を廃止してメニューの価格を引き上げ、本来なら接客係に支払われるはずの数百万ドルの利益を客から不正に得ていたと訴え、チップ廃止運動を社会的公正と平等のためと報じたメディアも非難した。また、全米の飲食店でチップ廃止運動が広がっているのは、2015年に飲食業界のリーダーらを集め、同運動への参加を勧めたマイヤーさんが扇動したからだとも主張している。
 マイヤーさんは先週末に放送されたCBSテレビのドキュメンタリー番組「60ミニッツ」に出演、「チップがもらえる接客係ともらえない厨房係との間に賃金格差が生じるため、これを解消して公正な職場にすることがチップ廃止運動の目的」と話していた。
 USHGはマンハッタン区の「ユニオン・スクエア・カフェ」「グラマシータバーン」「ザ・モダン」などを経営、これらの店では2015年からチップ制度を廃止している。人気ハンバーガーチェーン「シェイクシャック」もUSHGの傘下。

ユニオン・スクエア・カフェのフェイスブックより

ユニオン・スクエア・カフェのフェイスブックより

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