【15日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】米移民税関捜査局(ICE)によるニューヨーク州の裁判所における不法移民の取り締まり件数が、昨年から10倍に増えていることが分かった。移民擁護団体のイミグラント・ディフェンス・プロジェクトが発表した。
同団体は昨年、ICEの捜査官が州の裁判所で不法移民の逮捕または逮捕未遂が11件あったと記録しているが、今年に入ってからは110回確認されている。14日に記録されているブルックリン区刑事裁判所をはじめ、逮捕はニューヨーク市内でのものがほとんどだった。
同団体の分析によると、今年ICE捜査官に逮捕された移民の20%が、過去に刑事裁判で有罪判決を受けたことがなく、交通違反で出廷していたところを逮捕された者もいた。逮捕者の16%が、軽度の犯罪で召喚され出廷していたところを逮捕されている。逮捕は刑事裁判所だけにとどまらず、家庭裁判所などでも起きている。
トランプ大統領の就任以降、ICEは不法移民の取り締まりを強化。州裁判所を監督する裁判所管理局は、裁判所でのICE捜査官による逮捕を86件と記録しているが、この差異は裁判所の外での逮捕が含まれないからだという。