【26日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市の保育無償化プログラム「3-Kフォー・オール」に参加している多くの幼稚園で、監視体制や衛生管理に違反があったことが分かった。
市が行った検査で、過去3年の間に私立幼稚園13園のうち12園で計72件の違反が見つかっていたことがこのほど発覚。最も警告数が多かったのはブロンクス区にあるハイブリッジ・ラーニング・センターで、違反数は21件。同園では賞味期限切れの牛乳が保管されていたり、子どもたちの監視体制に不備があったりしたという。また、ブルックリン区ブラウンズビルにあるステップ・バイ・ステップ幼稚園では問題件数が平均の2倍を超えていた。その他の幼稚園でも適切な資格を保持しない者が保育士として採用されていたなど、多くの問題が浮き彫りとなった。
ブロンクスおよびブルックリン区の3歳児約1500人を対象に開始した同プログラムについてビル・デブラシオ市長は9月、「幼児教育無償化に向けた重要なステップだ」と自賛。一方で保護者からは「子どもたちの安全に対する配慮が欠けている」と批判の声が上がっている。市は「今回発覚した問題は全て解決済みだ」としている。