【27日付ニューヨークポスト】「マンハッタン区アッパーイーストサイドのワンベッドルーム。大きめのシャワールームが付いて月の家賃は3800ドル(約43万円)。通常15%の手数料を7.5%に値下げ。さらに入居後1カ月の家賃は無料」。こんな好条件にもかかわらず借り手が見つからない物件がある。それもそのはず、ここは殺人事件の現場、いわゆる「訳あり物件」だからだ。
問題の部屋は、市内でも屈指の高級住宅街、東59丁目の1番街とサットンプレイスの間にある高層ビルの4階にある。事件は昨年11月13日に発生。犯人は当時の賃借人だった宝石商、ジェフリー・ラックオーバーさんの養子ジェームズ・ラックオーバー被告。被害者はこの部屋で開催されたパーティーに来たジョセフ・コムナールさん。同被告はコムナールさんの頭を家具に何度も打ち付けて殺害。辺りは血の海になっただけでなく、遺体をバスタブでばらばらにした。
血痕が付いた床は張り替えられ、バスタブは撤去されシャワールームに。賃貸物件として4カ月以上前に市場に登場した。担当の不動産業者は殺人事件には触れず、「大家がバスタブは時代遅れと判断した」と説明、現在も入居者募集中だ。