【8日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市住宅局(NYCHA)が管理するクイーンズ区の公共住宅で、露出した暖房管に触れ男児が大やけどを負ったにもかかわらず、その後の対応を怠ったとして母親が同局を提訴する準備を進めていることが8日までに分かった。
ワンダ・ラモスさん(34)が公共住宅アストリアハウスに入居した数日後の今年2月3日、当時1歳に満たなかった息子がむき出しになった暖房管に触れ、胴や腕、頭、足など全身の11%に及ぶ第2および3度のやけどを負った。病院に搬送され治療を受けたが、暖房管に断熱処理が行われるまで自宅に戻ることを禁じられた。
ラモスさんは同月6日、同住宅の管理事務所に赴き修理するよう求めたが、最初に対応に当たったNYCHAの職員は「われわれの責任でない」と拒否。その後、同局は修理に合意したにもかかわらず修理は一向に行われず、事故から3週間後にようやく断熱処理が完了した。
ラモスさんは11月29日、同区のニューヨーク州高位裁判所に、市を提訴するための準備書類を提出した。一方、NYCHAは、2月8日に検査に訪れる予定が部屋に入ることができず、ラモスさんと連絡が取れた2日後の同月24日に断熱処理を施したと主張している。