【8日付NBCニューヨーク】ブルックリン区のデリに銃を持った強盗が入り、オーナーとその息子が応戦していたところにNYPDの私服警官が乗った車が偶然通りがかり、そのまま「御用」となる事件が5日、発生した。
同区クラウンハイツで同午後11時ごろ、スーパー・ナイス・デリのオーナー、アフマド・カッセムさん(59)が店を閉めようとしていた際、銃を持ち、マスクをした男が押し入って金を要求した。殴られながらもカッセムさんは男の顔面にパンチを何度かくらわせて応戦。息子もカウンターの後ろから飛び出し、男と取っ組み合い銃を奪い取ったが、男はもう1丁の銃を取り出し、カッセムさんの腹部に向けて銃弾を放った。カッセムさんは血を流しながらも、息子を守るため犯人と格闘を続けた。
店を訪れ銃声を聞いた客が、助けを求めようと最初に通りかかった車を止めた。その車が偶然にも私服警官4人を乗せた覆面パトカーだったため、警官が店内に入り、男を取り押さえることに成功。マスクを取ると、近くに住むカッセムさんがよく知る男だった。カッセムさんは、「息子のように面倒をみていたのに」と絶句、病院に搬送され命に別状はないという。